カテゴリー別アーカイブ: お魚のこと

コープさっぽろのCho-co-ttoに、にしん特集

コープさっぽろが発行しているCho-co-ttoという月刊情報誌があります。2014年4月号は「にしん」の特集が掲載されています。生ニシン、身欠にしんのレシピの他、ニシンの卸し方やニシンの豆知識なども載っています。

これはぜひたくさんの人に読んでもらいたいと思い、編集部に電話をして、この冊子をブログで写真付きで紹介してもいいかを尋ねました。対応していただいたのは、Sさん。私は身欠にしんの生産者であることを言うと、とても喜んでくださり、ぜひ載せてくださいと。そして、先日のSTVテレビの「たびばん」も見て「美味しそう!」と言ってくださいました。

冊子の中には、にしんの3枚卸しの方法の写真つき解説も。まな板の上に新聞紙を敷いて処理すると書かれてあるのは、私たちニシンを毎日扱っている者からすると、ちょっと笑っちゃいます。でも、主婦の目線からすると台所の事情をよく理解しているなと。逆を言えば、私たちはこの消費者心理をもっと勉強すべきなんだろうなと。

まだ店頭にのこっているかわかりませんが、もし見かけたらぜひ「熟読」されて、ニシンを好きになってください。4月号の冊子の表紙には、きっと「にしん」が大好きになります。と書かれてあります。編集者の皆さま、とっても良くできたニシン特集でした。ありがとうございます。

毎月1日に発行。宅配のトドックを利用している方に配布。COOPさっぽろの店舗にも置いてあるはずです。無料です。

四つのかぶりキャラ

岩内海産商協同組合青年部が、2月に大阪のシーフードショーに出展するというお話をいたしましたが、無事に身欠にしんや釣たらこをアピールして帰ってきたようです。

出展に際し、目立つためのかぶりキャラを作って行きました。たら丸、べに子、にしんが八兵衛、そしてニューキャラの「たらっこ」たらことラッコを掛け合わせたキャラクターで、たらこの紅色のラッコです。

青年部のメンバーに詳しく聞いていないので、なんでラッコなのかはわかりませんが、これらのキャラクターを帽子のようにかぶり、展示会でアピールするには、なかなかいいと思います。

脂ぎった青年部のメンバーの汗がしみこむ前に、私も使ってみたいなと思っています。これらキャラクターに登場してほしいと思ったら、お声掛けください。

北のお魚大使への道

 第6回『お魚普及講座』の案内が北海道食品産業協議会から送られてました。私も5年前の第2回にこの講座と試験を受け、合格して「北のお魚大使」として認定を受けました。

 講座内容は、北海道周辺海域の魚介類の正確な知識、加工方法、衛生管理など、魚に携わる人や魚が好きな人にとっては、知っておいた方がいい内容がびっしりと詰まっています。

 2日間みっちりと授業があります。ただお堅い座学だけではなく、実習では実際に魚から耳石を取り出して何年魚か調べる方法や、毛ガニとクリガニの見分け方、シシャモとカペリンの違い、サケの数種類の食べ比べなどもあります。

 受講して良かったのは、あいまいだった知識が胸を張って言えるようになったこと。商品開発にそれらの知識が役立っていることなどあります。「北のお魚大使」になって、本来はお魚の食育にもっと係るのかと思いましたが、それはあまり機会がありません。

 試験を受けなくても、講座を受けるだけでもOKです。写真は「北のお魚大使」の認定証。この写真、ほろ酔い加減の時に撮られたものなので、顔を隠させていただきます。

 「お魚普及講座」「北のお魚大使」のお問い合わせは北海道食品産業協議会まで。

ニシンの種類

 取引先の市場からいただいたカレンダーには、とてもリアルな魚の絵が描かれていて、解説が載っています。

 今月はニシンです。写真では、鰊と大西洋鰊と二つあります。弊社は、昨年まではこの両方の鰊を使って身欠鰊を作っていました。今は大西洋鰊での製造はしなくなってしまいました。理由はアフリカでの消費が増え、日本人の買い負けが進んだためです。

 地球の反対側まで持ってくるよりも、アフリカで下ろすほうがいいですし、数の子の評価を高くする日本人の購買力が弱ってきたこと。さらに、日本人は魚体の規格をどうしろああしろとうるさいけど、アフリカはサイズが何だろうと魚には変わらないといった考え方だからです。

 大西洋で捕れる鰊の卵は太平洋ものに比べると柔らかく、和え物などに使われます。人間が白人、黒人、黄色人種とあるように、ニシンも獲れる場所によって、肉質や卵質の違いがあり、それぞれの特徴を生かした加工をします。

 久しぶりにニシンのお話ですと、止まらなくなるので、今日はこの辺で。。

サクラマスが獲れています

 サクラマスが岩内の市場で目立ってきています。なぜサクラのマスなのか?桜の咲く時期に漁獲されるから。成熟した体に現れる桜のような婚姻色から。などという説があります。

 岩内では、秋に獲れるサケよりも、マスのほうが圧倒的に人気があります。特にマスの筋子を好きな人は多いですね。

 昔ははえ縄漁で青マスを獲る船が岩内にはたくさんいたのですが、20数年前に一艘もいなくなってしまいました。今、上場されているサクラマスは、岩内では「本ます」と呼ばれているものです。定置網のものが多いですね。

 多いとはいえ、私たち加工屋に回ってくるだけの数量は残念ながらありません。資源についてのお話は、一日中語らなくてはならないので、今日のところはこの辺で・・・

曇り空の鯉のぼり

 大型連休もいよいよ今日でおしまい。「また現実に戻るのか・・・」とため息をついていらっしゃる方もたくさんいると思いますが、元気を出していきましょう。

 最近、鯉のぼりが泳いでいる姿がめっきり少なくなりましたね。少子化で子供が少なくなったこと。泳がせる大きな柱がないなどの理由からでしょうか。実際、我が家でも、10年前まで立てていた時は、ベランダにくくりつける小さめのものでした。

 大きな鯉のぼりは、青い大きな空が似合うのですが、今年は残念ながら天候に恵まれない大型連休となってしまいました。たまにはこんな年もあるさと気持ちを切り替えて、夏休みに向かってお仕事をしましょう。

 写真はいわない道の駅前で泳いでいる小さな鯉のぼりです。ドライヴしながら、こんなちっちゃな変化もお楽しみください。

地物のボタンエビ

 北海道で地物のエビと言えば、大きく3種類に分けられます。甘エビと称する「ホッコクアカエビ」。主として道東で捕れる「ホッカイシマエビ」。そして一回り大きなサイズの「ボタンエビ」。

 先日、岩内の市場に行くと、写真の通りおいしそうなボタンエビがセリにかけられていました。よく見ると、殻が傷ついているものがあります。刺し網にかかったものとのこと。

 ロシア海域で捕れた船内凍結ものというのが一般的な流通ですが、このように前浜で捕れたボタンエビは年にわずかしかありません。プリプリでおいしそうですね。

 よく北海道の人って、カニ、エビをいつも食べているんでしょ?なんて言われることがありますが、まったく違いますよ。運がよければ、この地物のボタンエビを岩内のお寿司屋さんで召しあがれるかも。まずは岩内にいらしてくださいね。

日本の魚の資源管理

 「日本海のスケトウダラが消える?~できるか海の資源管理」というテーマの番組がありました。北海道だけの放送ですが、2月22日放送のNHKのクローズアップ北海道という番組です。

 番組では日本海のスケトウダラの資源が急激に減少しているのはなぜか、資源管理の方法についてTACというものが実際はどのように決められているのかを、釣のスケトウダラ漁をしている桧山地方の漁師さんたちの映像も交えて、放送されました。

 番組の中で、資源管理の説明をしてくれたのは三重大学准教授の勝川俊雄さんです。この方は今の日本の魚の資源管理方法だと、魚がいなくなってしまう。目先にとらわれず、管理をしっかり行っていけば、将来的には魚が増え、漁師さんの収入も上がると説いています。(詳しくは勝川俊雄さんのホームページをご覧ください)

 厳しい資源管理をするには、いろいろな問題がありますが、「日本海の魚はもう終わっている」なんて捨て台詞は聞きたくありません。今からでも遅くはありません。ちゃんとした管理手法を整備していってほしいものです。

 話は飛びますが、この番組の司会は、池田耕一郎アナウンサーでした。3年前の2月に北海道中ひざくりげという長寿番組で弊社の取材に来られた方です。以降、テレビにでるたびに「がんばってね」と心の中で言ってます。

 

第6回『北のお魚大使』認定試験のご案内

 このブログでは、私は「北のお魚大使」となっています。4年前の第2回「北のお魚大使」の試験に合格し、称号をいただきました。

 今年は第6回目。過去の試験を見てみると、合格率があまり高くありません。私の試験の時も11人の受験で合格は2名でした。私の時は、3日間の受講の後、1か月後に試験を受けました。ですから、その1カ月間は何度も教科書を読んで必死で勉強をしました。でも、脳みそが軽いので、読んだ端から忘れました。

 今の試験は、受講の3日目の午後となります。あらかじめ送られてくる教科書の予習が必要です。まぁ、試験のシステムはどうでもいいのですが、私はこの試験勉強で文字通り「目から鱗」の知識をたくさん身につけました。もともとは魚の知識はナシに等しい人間が、水産加工をやっていたのですから、お恥ずかしい話です。

 魚の知識がとてもある人でも不合格になります。魚介類の衛生管理や加工についての知識も必要となります。そのへんは3日間の講義をぜひ受けられるといいです。実習も面白いですよ。耳石を取り出したり、タラバ蟹とアブラ蟹の違いを見つけたり。

 興味のある方は、社団法人北海道食品産業協議会までお問い合わせください。

後志沿岸にニシンの群来

 年明けから、日本海沿岸にニシンの白子の放出で海が真っ白になる群来と呼ばれる現象が、何度か報道されています。

 長年のニシンの稚魚の放流事業が成果を出しているのでしょうか、はっきりとした理由はわかりませんが、浜に魚が来るというのは、とてもうれしいことです。

 留萌から小樽、余市にかけてのニシンの水揚げは毎年ありますが、積丹半島を越えた西側にはなかなかやってきません。ですが、先日の北海道新聞を見ると、寿都町でも70年ぶりにニシンが豊漁だとのこと。

 小樽沿岸で捕れるニシンと寿都のニシンが同じ石狩湾系のものであるかは、私はまだ分かりません。少し調べてからまたご報告いたします。岩内を通り越して寿都かぁ~。岩内の浜にも来てほしいですね。