大運動会

 小学校の運動会がありました。北海道は10月ではなく、6月に運動会をやる地域の方がほとんどですね。10月だとちょっと寒いし、それに10月は学芸会があります。

 我が家は3人11年間お世話になった岩内東小学校の運動会を、昨年終了しました。写真で見る限り、大きなグランドに子供たちが少ないですね。全学年1クラスで、岩内町には、東小学校の他、中央小、西小と3つあります。いずれも子供の減少で、統合問題が出ていますが、それはいつになることやら。

 岩内の漁師さんたちは、昔、11月から3月までスケトウダラ漁、5月6月はマス漁、そのほかイカ漁は6月から10月頃。ただ、漁具合によっては岩内から離れた場所で操業する形態のようでした。6月はマス、イカの漁があるので、岩内にいることができたようで、家族と一緒に運動会に参加できました。ただ、マス漁は日曜日も関係なかったので、漁があったら工場は運動会関係なしで仕事をしていましたね。

 私が小学校のとき、大人はなぜか酔っ払いが多く、午後には日焼けか酔った赤さなのかわからないおじさんさちがいっぱい。そのぶん、運動会は盛り上がっていました。お弁当には、お母さんたちの手作りの豪華なご馳走。その中には、当然のごとく、岩内産のマスの切り身が入っておりました。

 時代とともに運動会の形態も変わっていくことでしょう。でも、子供たちの運動会の記憶は「楽しかった」という気持ちをいつまでも持っていて欲しいですね。その中にお昼のお弁当に岩内らしいおかずが記憶に残っていて欲しい。この岩内岳の景色とともに。

マラソンのきっかけ

 私のランニングは北海道マラソンで走りたいとの思いから始まりました。

 たまたま札幌に用事があって車で出かけたものの、その日が北海道マラソンの日だとは知らず、いえ、北海道マラソンというものがどのようなものかも知りませんでした。新川のところで通行止め。前方を見ると、よたよたとおじさんたちが走っています。すぐに通行止めは解除になるものと高を括っていましたが、30分待てどもダメ。イライラは最高潮に。ところが、そのおじさんたちの走る姿を見て、「これなら俺でもできるかな」と安易な考えが。通行止めで待たされるよりは、待ってもらう立場のほうがいいやと。

 それまでは、隣町のとまりマラソンという10Kの大会に地元のよしみで出ていた程度です。もちろん、練習なんてその1ヶ月前くらいに、ちょっと走っておく程度。今からして思うと、なんと甘い考えで始めたことか。

 当時、北海道マラソンにエントリーするためには、フルで4時間。ハーフで1時間40分以内で走った記録が必要でした。そこで、10月にある北海道ロードレースというハーフの大会に申し込み、無事にそのタイムはクリアー。翌年の北海道マラソンに向けて、順調なスタートを切ったはずでした。

 ところが、年が明けて雪が融け、練習を始めたら、すぐにひざ痛。だましだましで5月の洞爺湖マラソンに出たら、25Kで失速。歩いてしまいました。最後はふらふらになりながら。

 よくランニングを始めようとしている人に助言させてもらいますが、ハーフまでは昔スポーツをやった人ならある程度の練習で走れます。でも、フルはそれなりの練習を積まなければ、走りきれません。

 その後は、速く走ることよりも、走りきるための練習。故障をしないためには何が必要かといろいろと調べながら、自身で試しながらの練習となりました。もちろん、今でも試行錯誤の連続です。それがマラソンのおもしろさかもしれませんね。

 子供の頃からスキーが好きで今でもやっています。でも、昔出来たモーグルのコースをノンストップで滑ることが出来なくなったり、と明らかに下手になっているのを感じます。一方、ランニングは、それなりの練習をすると、この年になってもまだ速く走ることが出来ます。

 そして、北海道マラソンの魅力は、途切れることのない沿道の応援と広い道路をマラソンのために走らせてくれる。今年の8月で北海道マラソンは7回目のチャレンジとなります。この北海道マラソンでいかにベストパフォーマンスで走ることが出来るかが一番の目標です。

 通行止めで足止めをくらっている車を横目に、ごめんねとつぶやき、このきっかけとなった日を思い出します。

「にしんのおかげ」のスパゲッティー

大豆を使わず、ニシンを発酵させて作った、味噌状の調味料「にしんのおかげ」。

 うちの奥様は昼食にスパゲッティーを作ってくれました。味付けは塩とトマト。最後に「にしんのおかげ」を入れたらしいです。今回は何も言われないで、食べているといつもと違うなぁ、ちょっとコクがあるなと思っていたら、「入れたよ」と。でもって、どれだけ入れたの?の問いには、例のごとく「ちょっと」でした。だから、そのちょっとがどれくらいなのよと私の質問にも毎度のことながら、奥様はビンに残っていたちょっとという返答。

 みなさんがお試しの時は、入れすぎず、ちょっとずつお試しください。具に入っているのは、ご近所さんからいただいたアスパラです。今年はちょっと細いですねと。5月に低温が続いたせいでしょうかね。

 レシピになっていなくてごめんなさい。でも、美味しかったのです。これは奥様の腕でしょうか。にしんのおかげのおかげでしょうか。

マスのトバ

お待たせしました。ますのトバが出来上がりました。

 5月24日付のブログでも書きましたが、今ではこの日本海で獲れる青ますは希少価値です。しつこいようですが、正式和名は「カラフトマス」。ですが、一般的に有名なオホーツクで獲れるマスと違うのは、索餌(さくじ)の状態にあります。餌を探して一生懸命卵に行く栄養を蓄えているのです。お腹に卵をもつと栄養が卵にいくために親は脂が少なくなります。サケはメスよりオスが美味しいと言われるのはこのためです。

 このトバの原料は脂があり、干しているとべとべとになるほどです。作り方は詳しくは書けません。企業秘密です。でも、手間はかかっています。とにかく地元では圧倒的人気商品でして、昨年は原料がなく、たくさんのお問い合わせにお断りするしかありませんでした。

 売価は一八の店頭で、一尾400円~500円が中心。サイズによって価格が違います。注意点は、保存料を使用していませんので、必ず冷蔵、もしくは冷凍で保管してください。賞味期限が短いので、ご注意ください。

健康診断

健康診断がありました。岩内海産商協同組合のとりまとめで、組合企業の従業員さん、経営者をまとめて診断してくれます。

毎年のことですが、血管が細くて採血するときに時間がかかる人がいます。取られる方も慣れたもので、あの人は下手だった、上手だったと、後からのコメント。今回は、すんなり行ったようなので、上手だったようです。

皆、一様に嫌がるのがバリウムを飲む胃の検査です。胸を撮影する機器と胃を撮影する機器を積んだバスに乗ると、まず簡単な説明。それから粉状のものを飲みます。これが胃を膨らませる薬のようで、要するに発泡剤でしょうか。次にころころと機械でゆすっているバリウムを持たされて、所定の場所で一気に飲み干します。それから、サンダーバード2号に乗るときのような体をひっくり返したりする台に寝ます。マイクで指示された通り、体を回転させたり、息を止めたり。

昨年は、この指示を出す先生は怖くって、「もっと早く!」「右向いて!右、そっちと反対!」怖い言葉なので、かえって焦ってしまいます。私だけでなく、皆同様だったようで。今年はやさしい先生でしたよ。人に動いてもらうときには、威圧的な言い方はかえって混乱させ、間違いの元になりますね。管理者諸君、心しましょう。

この健康診断でいろんなところにチェックが入って、後日結果が出ます。私は今のところ特に問題はないのですが、毎年再検査で病院に行くので休ませてくださいという人がいます。過去にはこの健康診断でガンを発見した人もいましたし、普通に生活しているのが不思議だと言われるくらい、血圧が高かった人もいます。従業員あっての会社です。従業員が健康な体で働いてくれるから美味しい商品が生まれます。バリウムはいやだけど、年に一度のことだから、我慢しましょ。

北海道産品取引商談会

札幌ロイトンで6月8日、9日と展示会がありました。

参加企業は皆、このような展示会に慣れていて、ディスプレイの作り方やpopなどを工夫しています。一八は「にしんのおかげ」のみを持って行きました。初日は専務一人で対応。二日目は妻に途中から手伝いに来てもらい、なんとか接客をこなすことができました。

北海道では大きな展示会ということで、お客様の中には、北海道のバイヤーだけでなく、本州から、遠くは鹿児島から来ていたお客様もいらっしゃいました。それだけ北海道の商品に魅力があるのでしょうか。

私の近くに出展している企業のみなさんは、積極的に新製品を開発し、売り込みに一生懸命です。お隣の企業の方ともいろいろお話させていただき、勉強になりました。

ずっと立ちっぱなし。でも、いろんな人とお話するとどんなことに興味があるのか、売れるためには何が必要かなどわかってきます。

20数年前、私は東京で100万以上するワープロの営業マンをしていたとき、晴海の展示会場で説明をしていた経験があります。今でも覚えているのですが、私が新人で初日、たくさんのお客様に説明したのに、名刺をいただいたのはたったの4枚。上司に「こんなことじゃだめだぞ」と言われて奮起。以後、いかに名刺をいただくかを自分なりに努力しました。職は違えど、名刺交換から商売は始まります。本日お会いしたお客様、同じ出展社として名刺交換いただいた方、お会いできてありがとうございます。

そして、今後ともよろしくお願いいたします。

にしん伝心 新発売

北海道産ニシンを使った珍味、「にしん伝心」が新発売です。

岩内の道の駅で販売を始めました。価格は300円。

味は岩内海洋深層水で下味を調えて、燻製風味仕立てにました。皮もむいてあり、2~3㎝ほどで切ってあるので、ちょっとつまんでそのまま食べられる。ビールのおつまみにも最高。お子様のおやつにもニシンの栄養をそのままとることができて、体にもいいのです。

試験製造している時は、お客様に出すと、決まって何度も何度も口に運び、結局は全部なくなってしまうほどの人気でした。役場の方たちも試作を持って帰っては、取り合いをして食べていたような。

面白いネーミングですね。資材屋さんの○○パックの○田さんの考案です。最初は??と思ったのですが、私がいつも岩内でこうしてニシンで商売ができるのは、先代たちのおかげだという言葉を聞いて、この「以心伝心」「にしんでんしん」と思いついたようです。これを見たうちの奥様、「人を付けると似心伝心(にしんでんしん)だね」と。なかなかいいこと言うじゃない。

しばらくは岩内限定での販売となります。岩内の道の駅にこられたら、ぜひお買い求めください。「にしん伝心」がほしいという顔をして道の駅のカウンターに行きましたら、愛想のよいスタッフが以心伝心のごとく、「1個300円です」と言うかもね。

千歳JAL国際マラソン

6月6日、千歳JAL国際マラソンがありました。私はフルに出場。年々参加者が増えているのは、この大会だけでなく、どこのマラソン大会でも同じようですね。今年は雨でなかったからいいものを、昨年、一昨年は雨だったので、受付会場の屋内は、移動するだけで牛歩戦術のようでした。

ハーフが最初のスタート。続いて、3k、3k親子、フル、10kの順番でスタート。写真は帰るときに撮ったものですが、なんと閑散としていることでしょう。スタートのあの人、人はどこへ?千歳の林道に消えているのです。スタート地点とゴール地点は離れているので、ゴール地点はまだまだ人が入ってきています。

林道を走るので、足にやさしい大会ですという触れ込みもあるようですが、甘いですよ。高低差があるので、フルは特に急降下の場所で関節を痛くしてしまうこともあります。事実、ハーフに参加の○野さん、練習はばっちりだったのに、この下りでひざを痛めてしまったようです。

今回も途中2回ほど、虫の大群に悩まされました。目に入りそうになったり、体中にへばりついたり、ほろいながらのラン。折り返しまでは上り。折り返してからは下り。上りでそこそこのタイムだったので、下りはペースアップと思いきや、予想以上の負担が足にかかっているので、思ったより速くは走れず。

車道を2回渡るときは、タイミングが悪ければ、待たされます。でも、必死に集団に追いつき、待たずに渡ること成功。おまけに、信号待ちしていた人たちをごぼう抜き。ラッキーでした。

最後の給水で少年が昨年同様手伝っていました。私はこの少年から取ることを決めています。少年にしてみると取ってくれるほうが嬉しいと思います。せっかく手伝ってくれているのですからね。取った瞬間「すげぇ!!」と喜んでいます。これを聞いたら、ファイト一発!で加速装置オンです。

毎度のことですが、沿道の応援のみなさん、ありがとうございます。林道を走っている間は、応援の人がいないので、34K付近の道路に出てからのみなさんの声はなんとうれしいか。ゴール地点での拍手は思わずぐっと来てしまいますね。給水やコース上のお手伝いのみなさんもありがとうございました。ゴールでお手伝いしていた若者たち、ありがとう。

昨年の同大会でふらふらでゴールした山○さん、ハーフ、みごと2時間切りおめでとう!○野さん、ひざを治して小樽でリベンジ待っています。私の記録は3時間21分。今のところ順調ですが、そろそろ故障に気をつけなければなりませんね。

まだまだ寒い

6月だというのに、事務所のストーブは朝、火が着きます。社長は寒がりなので、これくらいは何とか我慢してと思うのですが、逆らえません。工場の休憩室のストーブは先日分解掃除に出してしまいました。20℃を越えないので、たぶん寒いと感じるのでしょうが、なければないで、皆さんそれなりにやっていけるようです。

たんぽぽはつい先日まで黄色にあちらこちらで咲いていましたが、今日路肩を見ると、白い綿帽子の状態になっていました。

事務所に来るお客様の話題は、寒い話、農家が大変だという話。農家がよくないと、私達の商売にも影響があります。身欠にしんの販売先は、東北、北陸が中心です。農作物に影響があると、ご飯の消費が少なくなって、身欠が売れなくなります。

「風が吹くと桶屋がもうかる」の反対のような話ですが、四季折々の本来の季節感がないと、品物は動きが悪くなってしまいますね。

話は飛びますが、白いあつあつご飯には、「にしんのおかげ」「めんこちゃん」がお勧めです。

釣たらこ

一八の商品に「釣たらこ」という看板商品があります。たらこの状態で海出泳いでいるのを釣るのか?なんて質問は冗談ですよね。あの赤い唇状態が、海の中で泳いでいるなんて飲んだときの魚(肴)にしてください。

たらこはどなんな魚から作られるの? 標準和名はスケトウダラです。 岩内では、「スケソ」と読んでいます。ちなみに、ロシアでは、「メンタイ」韓国では、「ミンタイ」と呼ばれています。

一八のホームページ上にも書いていますが、岩内では昔は100を越える釣り船がありましたが、今はたったの5隻しかいません。岩内のスケソだけでは量が足りず、桧山地方から生の卵だけを買って、それを漬け込んでいるのが現状です。もちろん、はえ縄漁で漁獲したもの限定です。

漬け込んだ後、個質をすばやく判断し、1等子、2等子などに選別されます。この選別が熟練を必要とします。

一八では、着色料を使用しない無着色たらこの製造も行っています。無着色のほうが値段が高いのはなぜ?と思いますね。着色するのは理由があります。、原卵の状態では、それぞれ違った色をしているのですが、赤く染めることによって、均一に見えます。人間でも同じですよね。モデルのような白い肌の人もいれば、真っ黒い肌の人もいます。それらをランダムに並べるよりは、同じ色の人を並べるほうがきれいに見えますね。

ですから、原卵の時点で、選別をする手間がかかります。その上、無着色にしても大丈夫な原卵の色だけを選ぶので、コストがかかるというわけです。

ということで、今年のお中元は、一八の無着色「釣たらこ」を使っていただけませんか?数年後にはなくなってしまうかも知れない商品です。